Jul 26, 2011
会計事務所の紹介、効果的なプロフィール
利用したいと考え、会計事務所のPRの方法、効果的な情報の一つは、会計事務所スタッフたちのプロフィールが紹介されていることが挙げられると思います。会計事務所と、なかなか使いにくいイメージがあるだけに、実際にあって話すな従業員さんのプロフィールを事前に提示すると、利用しやすくなると思いませんか?現在、私はIT関連会社でのソフトウェア開発業務を行っています。同社は本社を賃貸オフィスに置いています。ただ、かなり良い建物の1階を賃貸オフィスにいて、非常に満足しています。そして、仕事内容もPCがあれば問題がないので、特に賃貸の事務所で問題がなく、基本的にすべての取引先で業務を行っています。
今なお、多くの都市生活者の心をときめかせる“秘湯”の宿。しかし交通網が整備された現代では、そのほとんどはアクセスが良く、快適な旅が約束された観光地となっている。今回もそんな軽い気分で向かった。しかし……。
【拡大写真や西山温泉慶雲館の紹介写真】
南アルプスの奥深く、富士川の源流域に当たるこの一帯は、日本列島の地質構造を東西に2分する大断裂帯「フォッサマグナ」の西の縁、糸魚川静岡構造線の直上に位置する。落石や岩盤の崩落が頻発し、交通規制も多く、通行止めとなることも珍しくないようだ。それを裏付けるように、当日も随所で修復工事やトンネル掘削工事が行われていた。
山道でカーブが多かったため、普段は車酔いをしない私もひどく酔ってしまい、同行した編集H氏は途中でクルマを止めて、トイレに駆け込むほど。しかし、向かった先には、別天地とも言うべき世界が広がっていた。
それが山梨県南巨摩郡早川町にある西山温泉慶雲館。最寄り駅のJR身延駅からクルマで1時間半ほどの道のりであった。
出迎えてくれたのは、今回の主役、同館の第52代当主である深澤雄二さん。長期不況を背景に全国の有名温泉地がじりじりと地盤沈下していく中、慶雲館はアクセス良好とはお世辞にも言えない立地条件にありながらも、全国の旅館経営者が最も注目するJTBお客様アンケート評価では平均95点(2010年)を獲得し、中規模旅館としてはトップクラス。一般の温泉好きだけでなく、プロからも高い評価を獲得しているという。
一体、そこにはどんな秘密が隠されているのか? それを明らかにすべく、当主の深澤さんにインタビューしたほか、料理長や総務部長、そして我々の部屋を担当していただいた仲居さんにもお話を伺った。前編では「そもそも西山温泉慶雲館とはどういうところなのか」を紹介し、後編では1300年生き抜いた経営の秘密を解き明かしていきたいと思う。
●ギネス認定“世界最古”の温泉宿より古く、湯量も世界有数
慶雲館は創業が西暦705年(飛鳥時代)で、東京商工リサーチや帝国データバンクの調査により日本最古の温泉宿であることが確認されている。
日本にはギネスブックで「世界最古の温泉宿」として認定された宿(718年創業、石川県・粟津温泉、旅館「法師」)が存在するが、それよりも13年古いという点で、この慶雲館こそが「世界最古の温泉宿」と言っていいだろう。「現在、ギネスブックに申請中で、認められれば今年度版に掲載される見通しです」(深澤さん)。
1300年の歴史の中、武田信玄や徳川家康などの戦国武将も愛したという慶雲館であるが、現在の同館の最大の強みは圧倒的な湯量だろう。
「当館には自家源泉が6本ありまして、全部合わせると、毎分2030リットルのお湯が出ます。その内訳は、1300年前から自然湧出している源泉が5本(合計毎分400リットル)、それに2005年に掘削して掘り当てた源泉が1本(毎分1630リットル)です。
温泉資源を保護するために、通常はバルブを閉めて、その4分の1の量しか使っていないのですが、それでも、4つの露天風呂、2つの内風呂、2つの部屋付き露天風呂と、すべてのお風呂が源泉かけ流しで飲泉可能です。
それに加えて、館内すべてのシャワーや給湯もすべて源泉かけ流しで飲泉可能になっており、ここまで徹底しているのは、日本全国で当館だけだと思います」
自噴する源泉を持つ宿自体が少なくなっている現代日本にあって、毎分2030リットルという量はすさまじい。1本の源泉を1つのお風呂で使用すると仮定すると、その湧出量が毎分50リットルもあれば相当なレベルであることを考えると、館内8つのお風呂で使用するのに本来湧出量は400リットルもあれば十分。普段はバルブを閉めて4分の1の量しか使わないというのもうなずける話だ。
総務部長の川野健治郎さんが、毎分1630リットル噴出する掘削自噴源泉のバルブを開栓してくれたのだが、源泉がすさまじい勢いで10メートルを超える高さにまで吹き上がり、我々を圧倒した。
「間欠泉みたいでしょう? 開栓すると虹がキレイにかかるんですよ」とほほえむ川野さん。慶雲館では、この湯量についても現在ギネスブックに申請中とのことで、「世界最古にして世界最多湯量の温泉宿」として、世界に認知されることになるかもしれない。
ちなみに、筆者も試みに何度か飲泉してみた。「おいしいとは言えないものの、体には良さそうな味」と評すればいいだろうか、かすかに漂う硫黄の香りが印象的だった。
●今や絶滅危惧種とも言うべき、源泉かけ流しの温泉
2004年に日本全国で発覚した温泉偽装事件。その発端となった白骨温泉の取材記事でも詳述したが、日本古来の伝統文化としての温泉は、今や絶滅危惧種と呼んで差し支えないほどの危機的状況に置かれている。
町の銭湯でも毎日換水するのが当たり前であるが、日本の温泉宿の8割は、使用後の汚れたお湯を集めて、髪の毛や垢、脂や分泌物などをろ過して取り除き、大量の塩素を入れて大腸菌などの雑菌類を殺した上で、ボイラーで再度沸かして湯船に戻すという循環システムを採用している。
温泉は生き物だ。このろ過循環システムを通すことで温泉は死に、本来の効能を期待することはできなくなる。それどころか、プールの水を沸かしたような塩素の湯に入ることで、肌は荒れ、体も疲労・老化することが指摘されている。
そこまで分かっていながら、こうしたシステムを導入せざるを得なくなっている最大の理由は、温泉資源の枯渇である。戦後の高度経済成長期以降、日本全国に温泉ブームが沸き起こり、各温泉地では大型旅館や近代的なホテルの建設ラッシュが発生した。そしてそこに大型バスで社員旅行の団体客が続々と詰めかけるようになった。
その結果として当然ながら、各温泉地の源泉湧出量は低減の一途をたどることになる。そこで、「いかにして、この事態に対応するか」ということから、多くの温泉地でろ過循環システムを採用することになったと言ってよいだろう。
バブル経済崩壊により団体客需要は激減し、代わって個人客による「秘湯ブーム」が起きる。しかし、いったん大手旅行代理店の取り扱い商品になると、多数のお客さんが殺到する“秘湯”という名の人気観光地になる。浴槽の拡張工事などが行われ、その人数に対応しようとしても、そもそもそれだけの源泉湧出量がないケースも多い。そうなると、少ない源泉の有効活用ということで、ろ過循環システムが採用されることになるのである。
こうして、日本全国の温泉地から、源泉かけ流しの湯が消えていった。今、残っているのは、全体の2割と言われる。
また、湧出する源泉が適温で出るとは限らないので、湯温調節の問題が出てくる。「熱交換システム」による間接的な調整なら源泉へのダメージも少ないのだが、設備投資にお金がかかるということで、水道水を注入して冷ましたり、ボイラーで沸かして適温に温めたりしているところが多い。
さらには、湧出量に比べて利用客数が多い場合には、塩素を投入しているケースも多々ある。加水や加温、塩素注入によって温泉の力が弱まることは言うまでもない。
そういう点まで考慮に入れるならば、温泉の本来の良さを堪能できる宿となると、2割どころか、5%もあるだろうかというレベルなのである。
●大自然を体感できる露天風呂
こうした温泉の実態を踏まえた上で、再度、西山温泉慶雲館を眺めてみると、いかに希少価値の高い存在であるかが実感できるはずだ。深澤さんは言う。
「当館では源泉に対して一切、加水も加温もしていませんし、塩素も使用していません。もちろん、入浴剤も入れていません」
湧出温度が52度と少々高いが、温度調節はどのように行っているのだろうか?
「湯船に出す湯量を調整することで、自然に適温へと下げることができるんですよ」
泉質はナトリウム・カルシウム・硫酸塩塩化物泉で、浴用の適応症は胃腸病や神経痛など21種類、飲用は慢性胆のう炎・糖尿病など7種類が書かれている。
「これは期待が持てそうだ!」と感じた私。その“温泉力”を確かめるため、編集H氏とともに、部屋付き露天風呂を含む、館内の風呂巡りをしてみることにした。
慶雲館の8つの風呂のうち、露天風呂1つと内風呂2つは1300年前からの自然湧出泉と2005年の掘削自噴泉とをブレンドして出し、ほかの露天風呂3つと部屋付き露天風呂2つについては掘削自噴泉を出している。
ブレンド泉と掘削自噴泉の違いは歴然だ。自然湧出泉とのブレンド泉の方が、はるかに肌への当たりが柔らかなのだ。川野総務部長は大きくうなずいて言う。
「まさにそうなんですよ。1300年前からの湯はまろやかで柔らかく、2005年の掘削自噴湯の方は若く荒々しい個性を持っています」
1泊2日の取材で全部で8回入浴してみて感じたことがある。それは湯疲れや湯当たりをしないということ。やはり、塩素が入っていないことに加えて、自噴泉の温泉力のなせるワザなのだろうか。
どのお風呂にも独自の個性と魅力があふれているのだが、一番のお勧めとして私と編集H氏が一致したのがブレンド湯による展望野天風呂「望渓の湯」だ。深夜、木の樽でできたこの露天風呂につかっていると、聞こえてくるのは脇を流れる早川のせせらぎのみ。川面を渡ってくる風が何とも心地よく、空を見上げれば満天の星が降ってくるかのよう……。
自分と大自然との一体感、そして大げさに言えば、自分と宇宙との一体感すら実感でき、幻想的でロマンチックなひと時を過ごせる。特に女性に喜ばれるのではないだろうか。
●地産地消にこだわった会席料理
豊富な湯量の温泉とともに慶雲館のウリになっているのが、地産地消にこだわり抜いた食事。地元・山梨県出身の佐藤眞司料理長(34歳)渾身の作である。慶雲館一筋13年という佐藤さんが語る。
「会席料理ではあるのですが、今の方々の味覚に合うような現代的なセンスを加えるようにしています。といっても国籍不明の料理にはせず、日本ならではの季節感を大切にしつつ、地元山梨にこだわった料理にするよう心がけています」
山梨にこだわった料理と聞くと、反射的に「ほうとう」「鳥もつ煮」「馬刺し」などをイメージしてしまうし、それにどんな高級温泉宿でも「エビの天ぷら」「マグロの刺身」といったメニューは定番中の定番だと思うのだが……。
「そういうものはお出ししていません。地元にこだわると言うのは、当館でしか食べることができないような独自性のあるものを極力お出しするということです。また、山梨県が“海なし県”である以上、海のものは出さないようにしているんですよ」(深澤さん)。
いわゆる地産地消ということだと思うが、食材全体に占める地元山梨産の比率はどのくらいなのだろうか?
「50〜60%ほどですね。山梨県産でないものを使用する場合も、国産にこだわっています」(佐藤さん)
それには食の安全を確保するためのトレーサビリティという意味合いもあるのだろうか?
「はい、もちろんです。お米は県外産(宮城県)ですが、生産農家と直接に契約していますし、使用するすべての野菜や果物についてトレーサビリティはしっかりしています」と佐藤さんが力説する。
しかし、肉や魚となると、さすがにそれも難しいのでは?
「肉の場合、例えば牛肉は甲州牛(黒毛和種)のA5ランクとして認められたものをお出ししています。また、魚は茜鱒(アカネマス)や岩魚(イワナ)を使っているのですが、天然物だと安定供給できないので、地元の養殖業者と一緒になって、どうやったら最もおいしく育つかを日々研究し、生きたまま仕入れています」(佐藤さん)
「養魚場にオゾンを入れたら良いのではないかとか、換水の回数を倍にしてみるとか研究熱心なんですよ」と深澤さんも付け加える。
●趣向を凝らした料理
早速、私たちは「梅見月の宴」という会席料理をいただいた。ちなみに慶雲館の食事は部屋出しである。
「『たとえ旅行代理店のツアーバスでいらっしゃったお客さまであっても、いったん当館に入られたら、個人のお客さまとして、ゆっくりとおくつろぎいただきたい』というのが当館のおもてなしの心です。食事のお部屋出しというのも、その現れなのです」(深澤さん)
慶雲館では料理は見た目も大切ということで、有田焼の器にこだわり、特注品まで作って、料理の色合いとの調和を図っているという。私たちの部屋を担当していただいた仲居の東郷友紀さんがコースの説明をしてくれた。
「岩魚の塩焼き、甲州牛の溶岩焼きにクライマックスが来るように、徐々に味付けが濃くなるようにするのが料理長のこだわりなんです」
確かに食前酒(甲州ワイン)に続く先付けや前菜は、若い女性客を強く意識したようなチャーミングな一皿で、味付けは素材の持ち味を生かす上品なもの。
しかし、東郷さんの言葉の通り、吸い物、茜鱒や湯葉(地元名産)のお造り、柚子饅頭(柚子も地元名産)へと進むにつれてテンションは上がり、次への期待感がいやがうえにも高まってくる。そして最初の驚きがやってくる。串を打った堂々たる岩魚の塩焼きの登場である。
佐藤さんが日々努力を傾けているだけあって、確かにこの岩魚はおいしい。同館の1番人気というのも分かる。岩魚自体が、川魚臭くなく上品なのはもちろん、振られている塩が岩魚のうま味をしっかりと引き出しているようだ。頭からかぶりついて、平らげさせてもらった。食事は部屋出しなので、女性客でも遠慮なくかぶりつけるだろう。
「素材の良さをどうやったら生かせるかを考え、7種類の塩を使い分けるようにしています。すべて国産の海水天然塩です。安心・安全という点からもそうしています」(佐藤さん)
そしてクライマックスが、甲州牛A5ランク肉の溶岩焼きである。佐藤さんは思いがけないことを語った。
「富士山の2合目の溶岩じゃないといけないんですよ。これも地元の業者と一緒になっていろいろと試してみたのですが、例えば3合目の溶岩だと牛肉の脂の溶け具合が違ってくるんです」
地元山梨県に徹底してこだわりつつも、その素材の良さに甘えることなく、その持ち味を出し切るための研究努力を重ねている佐藤さん。まさにプロの仕事ぶりだ。
岩魚と甲州牛の興奮を鎮めるかのように、酢の物、止め椀、香の物、御飯、デザートと続き、深い充足感のうちに梅見月の宴は終了した。
以上、前編では温泉と料理という慶雲館のウリになっている2つのファクターにフォーカスして、同館の魅力の一端をご紹介した。
しかし、温泉と料理だけ良ければ旅館が繁盛するかといえば、現代の旅館経営は決してそんなに甘いものではない。そこには、激動の1300年を生き抜いてきてきた慶雲館ならではの、サバイバルの知恵ともいうべきものがあるようだ。それを次回の後編で探ってみたい。【嶋田淑之,Business Media 誠】
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